【デジタル身分証】Soulboundトークン(SBT)とは?【実用的なNFT】

仮想通貨

実用的なNFT?

何それ知りたい!!

ETH(イーサリアム)の共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏が、暗号資産(仮想通貨)の次に来るテーマとして「Soulboundトークン(SBT)」に注目しているんだよ💡

「Soulboundトークン(SBT)」について、2022年5月11日にイーサリアム創設者のヴィタリック・ブテリン氏が論文を公開しています。

その論文の内容をざっくりいうと、

ヴィタリック・ブテリン氏
ヴィタリックブテリン氏

現状のNFTやWeb3には課題があるから次のフェーズに進めるぜ!

次のフェーズって何かというと、

個人の信用に関するデータを譲渡不可能なNFTに組み込んで、個人の “Web3 ID” にしよう。

それが「Soulboundトークン(SBT)」ってこと。わかるかな?

つまり、「Soulboundトークン(SBT)」はデジタルな身分証ってこと?

ヴィタリック・ブテリン氏
ヴィタリックブテリン氏

そういうことだね!

このSoulboundトークン(SBT)は、Web3の世界を大きく前進させます。
今、SBTについて知っておくべきこと、そしてこれから起こるであろうことを「知っているか」「知らないか」で今後の格差が広がります。

ということで今回の記事では、
イーサリアム創設者のヴィタリック・ブテリン氏の論文の内容に基づき、「Soulboundトークン(SBT)」とは何かについて解説していきます。

早速中身に入っていきましょう🙌✨

✍️この記事を読むと分かること
・Soulboundトークン(SBT)とは何かが分かる
・現状のNFTやWeb3の課題を「Soulboundトークン(SBT)」がどう解決するのかが分かる
・SBTが何を可能にするのかが分かる

Soulboundトークン(SBT)とは

Soulbound token(SBT)とは、
”魂に縛られた”トークンという意味で、譲渡不可のNFTのことを指します。

「魂に縛られたトークン=譲渡不可」イメージし易いね!

確かに魂は売れない(渡せない)もんね!!

(まぁ、魂を売る人もたまにいるかもだけど…😱)

この「 Soulbound token (SBT)」という言葉は、イーサリアム創設者、ヴィタリック・ブテリン氏によって2022年1月・5月に公開されたブログと論文で生まれました。

ところで、なんで譲渡不可なの?

何か目的があるの??

現状のNFTやWeb3にはまだまだ課題があることはうさぴも知っているよね?

SBTが注目されている背景には、Web3の課題である個人の信用問題があって、SBTは、このWeb3における個人の信用問題を解決もしくは補完するために生み出されたものなんだよ🌟

他にもシビル攻撃(ある人物が複数のアカウント、空アドレス、ノード、コンピュータを作ってネットワークを支配しようとする攻撃の事)の問題に対する対策としても有効だったりといろいろとメリットがありますが、ややこしくなるので今回はよりシンプルに解説するためにSBTが生み出された最も重要な理由に焦点を当てて解説していきます!

従来のNFTは、
デジタルウォレットを使って、譲渡することが可能です。

例えば、
NFTアートの購入や転売をウォレット間でやり取りしますよね。

また、
仮想通貨(暗号資産)やトークンについても、譲渡ができる前提で発行されていますし、実際に売買されています。

NFTも仮想通貨も譲渡可能で売買できることから価格が上下し、その価格変動で利益を得ることができるというインセンティブを目的に、多くの投機家や投資家が資金を流入していました。

ですが、まだまだ新しい市場であるがゆえに、
NFTや仮想通貨の発行者(または発行体)が正当なものか(スキャムや偽物でないか)を判断するために、ネット検索やSNSなどで情報を収集することで信用に足る発行者やクリエイターかどうかを確認する必要がありました。

つまり、
NFTを買うときにも結局はネット検索やTwitterというWeb2インフラを頼らざるを得ないのが現状です。

なぜかというと、
Web3は基本的に匿名性の世界であるため、その匿名の個人を信頼するに足る情報が圧倒的に少ないからです。

そこを解決または補完するために、SBTが生み出されたという経緯があります。

Soulboundトークン(SBT)の意義

従来のNFTに対して、SBTは譲渡が不可となります。
なぜ譲渡不可なのか。
その理由を今から解説していきます。

SBTの生みの親であるヴィタリック・ブテリン氏は、SBTを入れるウォレットを「Soul(魂)」と呼び、その「Soul」はその人の自己証明・信用スコア(ID)となると述べました。

つまりデジタル身分証明書ってことだね🌟

しかもデジタル証明書は、その人物の人生における活動の積み重ねを把握できちゃうんだよ!

イメージし易いように例をあげると、例えば以下のような用途で使用されることが想定されます。

〈SBT使用例〉
・出身学校、保有資格などの経歴の立証
・ローン履歴などの金融市場での信用スコア
・大学やイベントなどへの出席率
・選挙への参加率
・ボランティアの実績・貢献
・ローン履歴(借入額、返済の有無)
・税金を納めたという証明(確定申告書)
・家や車を購入したという証明(所有権の権利書)
・結婚したという証明(婚姻証明書、戸籍謄本、世帯証明etc)
・出産したという証明(出生証明)
・ワクチン接種の証明

などなど、
個人の信用情報をSoulboundトークン(SBT)に、データとして記録することにより、その個人がどこの大学を出ていて、運転免許があって、借りたローンは全て返済済みでクレジットスコアは平均以上…etc…
という形で、SBTにより個人の信用に関する実績を証明できるようになることで、Web3の金融市場が現状のDeFiからさらに発展すると予想されます。

このように、
一見すると「Soul」は履歴書のように思えますが、決定的に異なる部分があります。

それは、
履歴書は自分で作成するものですが、「Soul」は他者が評価して与えるものであるというところです。

さらに、
この他者の評価によって与えられた「個人の信用に関するデータ」は、自分で消したり加えたりすることはできません。

他者によって与えられたり、消すことが可能になります。

これが何を意味するかというと、
「自身の都合の良いように経歴や経験を改ざんできない」ということです。

どういうことかというと、例えば、
「ちょっと明日からコンサルタントと名乗りたいから、博がつくように『スタンフォード大学』を卒業したとにして、ついでにMBAも取得したことにしよう。」
という悪どいエセコンサルタントがいたとします。

このエセコンサルタントに対して、
これまでだったら、
何か怪しい…ほんとか?

と思うことはあっても、
その人が本当にどこの大学を出て、どんな資格を保有しているのかを、わざわざ手間暇かけて調べ上げるなんてことは相当なことがない限りしませんでしたよね。

Soulboundトークン(SBT)がある世界では、わざわざ手間暇かけて調べ上げる必要もなく、その人物の経歴や経験を確認することができます。

なぜかって、その人物の経歴や経験は、
他者(第三者)が評価して改ざんができないブロックチェーンに刻まれ、自分で消したり加えたり変更したりすることはできない仕組みで、Soulboundトークン(SBT)をみれば嘘がバレてしまいますから。

このように、
「Soul」に入れられるSBTは、基本的に相手側から発行されたことに意味を持ちます。

信用を証明するトークンは、「発行側の信用」が前提だからです。

なるほど💡

だから「譲渡不可」なんだね!

Soulboundトークン(SBT)で証明された経歴や経験は裏付けのある信用に値するということになるね🌟

ちなみに、
SBTはトークンなので、ウォレットの中に入れられます。

その点では従来のNFTや仮想通貨と共通していますが、
譲渡を前提として作成されている仮想通貨やNFTとは意味が異なり、「Web3での個人のID(個人の信用に関するデータが組み込まれている)」としてウォレットの所有者に紐づいて切り離せないデータのようなもの。という点がこれまでとは全く異なります。

Soulboundトークン(SBT)の将来性

NFTは、自由に譲渡(売買)できるからこそ、儲かるというインセンティブが働き、億の値がつくものまで出てきたという実績があります。

そこに価値を見出すのかと思っていたのに「譲渡不可」とはいかがなものか?
儲からないなら意味ないじゃん😒

と一見するとそう思えてしまいますよね。

ですが、
SBTは従来のNFTや仮想通貨と存在意義が異なり、全く異なる役割を果たすために生み出された技術であり、その役割を果たすために「譲渡不可」である必要があるんです。

その役割とは、
まだ始まったばかりで混沌としているWeb3の世界を、一つ前進させるためのステップであると考えられます。

というのも、
私たちが現在生活している現実社会の経済活動は信用ベースで成り立っていますが、Web3の世界というのはほとんど匿名の世界であり、その匿名である個人を信頼するに足る情報が圧倒的に少ないという問題があるということは先ほども述べた通りです。

この問題をクリアすべく、
現実社会での経歴・実績や保有資格、ローン履歴などの金融市場での信用スコアなど、その個人が現実社会で持つ信頼や評判、アイデンティティをそのままWeb3の世界(デジタル社会)へ持ち込むことを目的としてSBTは生み出されているからです。

確かに、

今のところWeb3の世界は混沌としていて、何が本当でどれがscamなのか分かりにくくて、発行体が正当なものかの判断が難しかったりする部分があってちょっと怖いな…初心者には手が出しづらいな…って思っちゃう( ˙-˙ )

だけど、その個人が現実社会で持つ信頼や評判、アイデンティティをそのままWeb3の世界に反映されるなら、安心してやり取りができて使いやすい気がする✨

まさに、

SBTの目的は、使いやすさ(ユーザビリティ)の向上なんです✨

ユーザーはSBTをウォレットに紐付けることで、自身が本人確認済のユーザーであることを証明できるようになり、SBTSoulboundトークン)に刻まれた資格や経歴などの現実社会での評価が「信用」になります。

ウォレットに紐づけられたSBTによって、高い信用を得られるという意味では、大企業のようなネームバリューや後ろ盾がなかった「個人」が最もSBTの恩恵が受けられるのではないでしょうか。

例えば、
「信用」は「お金」になります。
だとすると、その信用をもとに「無担保でお金を借りられる」世界が生まれます。

それ以外にも、例えば
自分の信頼や評判(レピュテーション)によって、◯◯という基準をクリアした人に対してエアドロップ(無料配布)を行ったり、◯◯という行為をしたことで税金を軽くするとか免除するとか◯◯の権利を与えるなど、様々なユースケースが考えられています。

また、
Web3ならではの問題の一つとして秘密鍵というパスワード忘れの問題(非中央集権なので特定の管理者が存在せず再発行という概念がなく、一度秘密鍵というパスワードを忘れてしまうと二度とアカウントに入れなくなってしまう)がありますが、SBTがあればコミュニティがその個人をその個人であると証明してくれることでパスワードの再発行としての機能を果たし、アカウントを復活できます。

また、今まではグーグルやFacebook(Meta)などのビックテック企業が行っていたことを、個人レベルでできるようになると考えられます。
なんのことかというと、個人情報の利用についてです。

人は生きているだけで様々なデータをアウトプットしています。
検索履歴や購入履歴、何にいいねをつけていて、どんなことに興味関心があるのかなどのデータをこれまではGoogleやFacebook(Meta)などが利用して市場を支配することによって莫大な収益を得られる構造となっていました。

その構造を、個人に還元されていくような仕組みにしているのがSBTなんです。

個人(自分)が生み出すあらゆるバイタルデータについて、個人個人が自分のプライバシー(データ)のどこを使ってどこを使わせないか自分でマネタイズしてリターン(収益)を得るということです。

テクノロジーやAIが、人のネット上での行動をトラッキングすることで、その人物が好む動画や記事、広告、服、食べ物、その他あらゆる物事に対するカスタマイズをしてくれるのは便利ではあります。

ですが、
生活を便利にする代償として、「自身のプライバシーをどこまで提供するのか」の線引きは人によって異なるのではないかと思います。

それを自分でカスタマイズし、個人がリターン(収益)を得る時代になると。

自分のデータは自分で利用する時代ということですね🌟

譲渡不可なNFTである「Soulboundトークン」

一見、儲からないなら意味ないじゃん😒。

と思えてしまいますが、

短絡的な視野ではなくもっと長い目で見ると、SBTがWeb3の世界にもたらす恩恵は相当なもので、SBTによる信用で成り立つ経済圏が今後台頭してくると予想しています🌟

アートとしてのNFTではなく、

より実用的なものとして使われていくことになるんだね!

すでにその動きは進んでいて、

2022年9月8日9:00(UTC)に、仮想通貨取引所の「Binance」が、譲渡不可なNFTである「Soulboundトークン(デジタル身分証明書)」をいち早くローンチしたんだよ!

Binanceが発行してるから、「Binance Account BoundToken(BAB)」というネーミングでローンチされているよ🌟

ちなみに私は、

ローンチされたBABトークン(デジタル身分証明証)を獲得したよ✨

\\BABトークンの獲得方法はこちら//

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まとめ

✍️この記事のまとめ
・Soulboundトークン(SBT)とは、デジタル身分証明書
→自身の経歴や資格、現実社会での評価が「信用」としてSBTに刻まれる
→他者が評価して付与する仕組みで改ざんができないため、Soulboundトークン(SBT)で証明された経歴や経験は裏付けのある信用に値する
・SBTは、Web3における個人の信用問題を解決もしくは補完する
→匿名で混沌とした現状のWeb3の世界に、その個人が現実社会で持つ信頼や評判、アイデンティティをそのままWeb3の世界に反映させることで、安心してやり取りができて使いやすくなる
→他にもシビル攻撃(ある人物が複数のアカウント、空アドレス、ノード、コンピュータを作ってネットワークを支配しようとする攻撃の事)の問題に対する対策としても有効
・SBTによる信用で成り立つ経済圏が今後台頭してくる

オープンで譲渡不可能なSBTが、個人の信用を担保することによって分散化したエコシステムで、ローンを組んだり、無担保融資やBOT対策、最適化されたAirDrop、分散化の促進、個人情報の収益化、コミュニティでの回復などを実現していくのは時間の問題でしょう。

これにより現実世界とWeb3の世界にシームレスな橋渡しを実現し、Web3の世界を大きく前進させるのは間違いないと私は感じています。

SBTによる信用で成り立つ経済圏が、今後台頭してくると思うとワクワクしちゃってます✨

今後も動向を追っていこうと思います!

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