老後2,000万円問題として個人の資産形成を達成すべく、
金融庁がすすめている制度で「NISA」という制度があります。
実はこの「NISA」という制度は、
イギリスで1999年から始まった
「ISA(Individual Savings Account)」をモデルとしており、
個人投資家のための税制優遇制度となっています。
NISAの「N」は、「日本」です。
日本で「NISA」や「つみたてNISA」という制度が取り入れられた理由は、
少子高齢化により、
今の現役世代は、今の年金受給者のように潤沢な年金を受け取ることは
難しいと予想されているため、その対策として取り入れられました。
つまり、将来受け取れる公的年金の給付水準が下がることが明確なので
老後の生活費を各家庭に自助努力で準備してほしいと国は考えているのです。
2019年12月末時点で、日本の家計の金融資産残高は1,903兆円。
うち「現金・預金」で1,008兆円で全体の52.9%を占めています。
対して株式・投資信託は15%にとどまっています。
日本家計資産の半分以上を占める現金・預金(貯蓄)では、
資産は増えません。
それなのになぜ日本人は
自らの家計資産を、
持っていても増えることのない現金・預金(貯蓄)として
保有するのでしょうか。
それは恐らく、他に資産の運用方法を知らないからだと思います。
ほとんどの日本人の金融資産に対する知識として、
銀行預金は、銀行が破たんした場合、
預金保険機構が1000万円までの元本と
その利息を保護してくれるという認識ですよね。
一方、株式投資の場合、投資した企業が倒産した場合、
元本が保証されないので、
投資金額がゼロになるリスクがあり危険だという認識かと思います。
この認識は間違ってはないです。
ただ、多くの人は、これだけしか知らないから株式投資は
怖いと思う人ことが多く、
とりあえず貯金が安心という形で止まってしまいます。
株式投資のリスクの対価としての
キャピタルゲイン(売却益)やインカムゲイン(配当金)、複利効果という
恩恵の大きさを理解していないから、現金・預金として貯蓄しておく
選択肢しか選べなかったというのが実体かと思います。
つまり、日本人は金融リテラシーが低いから
長い間「お金」をただ眠らせているのままなのです。
ではなぜ日本人の金融リテラシーは低いのか。
欧米など海外では、小学校でもお金に関する授業が行われているのに対し、
日本では、学校でも家でもお金について教わる機会がありません。
学校の先生も親もお金について教える知識がないのです。
そういう国だから仕方ないと、横に並んでいても何もかわりません。
調べればいくらでも情報など手に入る時代なのだから、
国や学校、親が教えてくれない(教えられない)のなら
自分で学ぶべきです。
何かのきっかけで「もっと投資について知りたい」と思い、
自分から能動的に学ばない限り、
正しく適切な金融リテラシーは、一生身に付かないままです。
せっかく国が用意してくれたお得な制度を使わない手はないです。
少なくとも、その制度を使うとお得なのかどうか自分の頭で考えて
使う使わないの取捨選択をすることが大切だと思います。
どんな制度なのかよく分からないからとりあえず現状のまま…
では将来困ると思います。
私も最近まで、ほとんど資産運用について学ぶことをせず、
とりあえず…と先延ばしにしていました。
それではまずいと気付かされたのは、
正しい知識を持って資産運用を行なっている人を実際に
目の当たりにし、自分との差の大きさにこのままではまずいと
実感したからです。
それから少しづつではありますが、
資産形成について考えるようになり、その方法について勉強しています。
資産形成について学んだ結果、
初心者がまず使うべき制度が「つみたてNISA」だと思います。
通常、投資でリターンを得ても、
増えた分が収入と見なされて税金がかかります。
所得税・住民税、これに2037年まで期間限定で課せられる復興特別所得税をあわせると、
税率はなんと20.315%。
例えば1,000円お金が増えても、
税金を差し引いた後の手取りは800円弱になってしまいます。
つみたてNISAを使うとなんとこの税金が非課税となり課税されずに済みます。
ただし、年間に投資可能な金額に上限があり、
つみたてNISAでは、
毎年40万円を上限として一定の投資信託が購入可能です。
値上がりした後に売却して得た利益(譲渡益)が
購入した年から数えて20年間、
課税されません。
非課税で保有できる投資総額は最大800万円となります。
つみたてNISAで購入可能な投資信託は、
金融庁のお墨付きのものばかりなので
手を出したら恐ろしい目に遭うような商品(投資信託)はありません。
この制度を使わない手はないと思うので、
少しでも興味を持った方は、初めて見ることをおすすめします!
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