低PBR改善に続け ! という形で、 「東証グロース市場改革」がひっそりと始まっています。
2024年3月現在、株式相場は昨年末からの好調さを持続しています。
その背景には、
新NISA制度の開始や、昨年東証と国が本気になって市場改革として行なった施策があり、この日本株式市場の変化に海外投資家が注目をし始め、株価が上昇しているという経緯があります。
特にPBR1倍割れ企業に、その是正・改革を求めたことが、実際に多くの企業に「株式を公開しているということの意味」として、企業として今後市場や投資家と向き合った経営を行い、改善を促すための具体策として企業価値を高める取組みを行うことが期待されて株価が上昇したわけです。
具体的には、自社株買いや配当政策の見直し、また非上場化や政策保有株としての持ち合い株の解消などに繋がっていること、更にもっと本質的な変革として、自社株買いや増配のような株主還元にではなく、内部留保を、成長を目指した『投資そのもの』に投下しようとする企業が、特にプライム市場に上場する巨大企業からでてきています。
こういった日本企業の変化が、海外機関投資家の日本株買いに繋がっています。
実際2023年の日経平均株価は+28.2%。
TOPIXは+25.1%。
鉄鋼、自動車、商社や東証の低PBR是正の恩恵と円安の恩恵を受けたバリュー株を中心とした上昇がメインでした。
これに対し、2023年のグロース250は-3.3%と大きく出遅れています。
出所:SBI証券
この数字から分かるとおり、国内の新興市場のグロース企業や上場したばかりの企業にとっては厳しい一年でした。
このように、
「プライム市場にメスを入れたらプライム市場の株価が大幅に上昇した」ことから、次は「グロース市場にメスを入れてグロース市場の株価を上げていこう!」ということを、東証と国は狙っているわけです。
すでにグロース市場改革に向けて議論が進んでいるということから、「東証主導でグロース市場でもついに改革が始まった!」といえます。
2023年にメスが入った「PBR1倍割れ企業」に関しては、投資の神様ウォーレンバフェット氏も実際に日本株を購入したことから、私自身このトレンドは大きそうだなと感じ、改善余地がある「PBR1倍割れ企業」の株を購入しておこうと思い実際に購入(2023年4月〜6月に購入)してみたとこいろ、現在平均して約30%程度の含み益が発生しています。
この流れで次はグロースにメスということなので、グロース市場に上昇余地があるのかどうか、またどのようなメスを入れていくのかについて確認しておきたいと思います。
✍️この記事を読むとわかること ✅東証グロース市場改革の概要が分かる ✅グロース市場に上昇余地があるのかどうかが分かる ✅改革によりグロース市場の今後はどうなるのかについての考察 ✅私が選んだ注目のグロース銘柄が分かる
東証グロース市場改革
グロース市場改革の経緯
東証がグロース改革を進め、グロース・新興市場に対する企業ガバナンスの改善を行うことで、2023年のPBR1倍割れ企業に、その是正・改革を求め、その是正・改革に動いた企業が市場や海外投資家に評価されて大きく上昇したのと同様に、グロース市場も同様に再評価されることで株価の上昇に繋がるのではないか。というのがこれまでの経緯としてあります。
プライム市場にメスを入れたら株価が上昇した。
⇨次はグロース市場にメスを入れて、グロース市場にも投資家に注目してもらおうというというのが狙いのようです🌟
グロース市場改革の概要
東証が対応を検討しようとしているのは、 1.上場理由等の開⽰の促進 2.上場準備に関する正しい理解の促進 3.投資者への積極的な情報発信の促進 4.機関投資家への情報発信の支援 5.上場基準の引き上げ 6.プロ向け市場(TOKYO PRO Market)の活用の促進 この6つです。
※東証は、昨年12月18日に「グロース市場の機能発揮に向けた今後の対応について」という資料を開示しています。
※最新の資料(2024年3月22日)「グロース市場の上場基準に係る検討」はこちら。
☑️「小粒上場」が多い →2018〜22年にグロース市場(22年春以前はマザーズ市場)に新規上場した案件の64%は当初の時価総額が100億円未満で、平均は200億円を下回った。米国の新規上場での平均の10分の1にも満たない。 ※時価総額が小さいと機関投資家の投資対象になりにくい。売買が薄くなり新株発行による資金調達も難しくなる。実際、新興市場に上場後の10年以内に公募増資を実施する企業は2割にとどまる。成長力不足はグロース市場の株価全体が低迷する大きな要因。 ☑️本来成長へのステップであるはずの上場がゴールになってしまっている企業が多いこと →日本企業は上場のハードルが高いが、上場後は成長しなくても残り続けられる。日本の大学みたいな感じ。
①上場から10年後に適応される時価総額が40億円以上の現行基準について、時価総額を100億円に引き上げる。 ②10年の適応年数の引き下げ。 ③時価総額が適応年時に基準を上回らなかった場合は、原則として6カ月後に上場廃止。
この3点が変わることでどのような変化を狙っているかについては、以下の3点です。
1️⃣機関投資家の投資対象になるような基準を設けることで、大きな資金がグロース・新興市場に集まりやすくなる。
2️⃣市場に資金が集まることで、企業は資金調達がしやすくなり、更なる成長投資を加速させるといった好循環を生み出すことが可能になる。
3️⃣自社株買いへの規制を緩和することで、新規上場の誘致を行うことで新陳代謝が上がり、新興市場の価値向上が進む。
改革によりグロース市場の今後はどうなるのか
まず、アメリカの金融政策が利下げに変更される可能性があり、相場環境が好転しやすく、新規上場やM&Aが増えるタイミング。
そして日銀マイナス金利解除。これに関しては、通常グロースが下がる要因。にもかかわらず今グロースが強い。
そのため、グロース企業にとっては資金が集まりやすい局面なのではないかと考えています。
2024年のグロース株市場は、アメリカの金融政策変更の可能性や相場環境の好転が期待されており、新規上場やM&Aが増えるタイミングが訪れると見ています。
これにより、グロース企業にとっては資金が集まりやすい局面が訪れるとにらみます。
そんな中、昨年12月18日に開かれた第13回「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議」で、グロース市場の機能発揮についての議題が取り上げられました。
小型グロース株の代表的な指数といえる東証グロース250指数が今年に入ってから底入れの動きとなっており、物色対象の変化をにらんだ投資家の買いが入った可能性が指摘されています。
東証がグロース改革を進め、グロース・新興市場に対する企業ガバナンスの改善を行うことで、2023年のPBR1倍割れ企業に、その是正・改革を求め、その是正・改革に動いた企業が市場や海外投資家に評価されて大きく上昇したのと同様に、グロース市場への見直し買いが次のトレンドになる可能性があるのではないかと考えられます。
注目のグロース株
✅ジーエヌアイグループ(2160) ✅コアコンセプト・テクノロジー (4371) ✅Appier Group (4180) ✅ワンキャリア(4377) ✅HENNGE (4475) ✅カバー(5253) ✅弁護士ドットコム(6027) ✅アドベンチャー(6030) ✅QDレーザ (6613) ✅INFORICH(9338) ✅INTLOOP (9556)
海外投資家が目を向けやすいのは、時価総額が大きい銘柄です(プライム市場にメスを入れた時が実際にそうでした)。
そのため、東証グロース市場の時価総額が大きい銘柄で是正・改革に動いた企業や積極的に英語でのIR・情報発信を行なう企業に注目が集まると考えられます🌟
今後の企業の動きに注目だね!
まとめ
✅2024年3月現在、株式相場(日経)は昨年末からの好調さを持続 →新NISA制度の開始や、昨年東証と国が本気になって市場改革として行なった施策があり、この日本株式市場の変化に海外投資家が注目をし始め、株価が上昇しているという経緯がある。 ✅日経平均株価に対して、グロース250は大きく出遅れている →2023年の日経平均株価は+28.2%。これに対し、2023年のグロース250は-3.3%。東証グロース250指数が今年に入ってから底入れの動き。 ✅東証がプライム市場に本気でメスを入れたら株価が上昇した →次はグロース市場にメスを入れてきた。これによりグロース市場の盛り上がり(株価の上昇)が期待できるのではないか。 海外投資家が目を向けやすいのは、時価総額が大きい銘柄(プライム市場にメスを入れた時が実際にそうでだった)。 そのため、東証グロース市場の時価総額が大きい銘柄で是正・改革に動いた企業や積極的に英語でのIR・情報発信を行なう企業に注目が集まると考えられる。
私は、2024年中盤以降、海外投資家や国内投資家が注目する次のトレンドとして、東証グロース市場の時価総額が大きい銘柄が入るのではないかと考えています。
というのも、2023年に東証が行った「企業統治(コーポレートガバナンス)強化」の一環を、今後東証グロース市場を対象にも同様に実施していくことを検討しているようなので、東証グロース市場にも海外投資家などの新しい投資資金が入ってきやすくなる環境が整うと考えられるからです。
ということで、
少しずづ、グロース株を購入していきたいと思います🌟
購入した銘柄や途中経過についてはまた報告していきます!
(※当記事は投資を促すものではありません。当記事の主な目的は、自身の頭の中を整理する目的で作成しており情報をブログにまとめて保管することを目的としています。投資はリスクが伴う話ですので、ひとつの判断材料として最終的な投資決定はご自身の判断でお願いします。)
コメント