いよいよ暗号資産の「送金ルールの変更」が導入される日程が迫ってきました。
曖昧な知識で不安なまま取引を行うことないよう、
変更内容について何がどう変わるのかについて確認しておきましょう!
✍️この記事の要点 ・2022年4/1〜導入の暗号資産の「送金ルール変更」の詳細がわかる ・変更によって生じる手間・デメリットの回避方法がわかる
送金ルールの変更
![](https://hwitelip.com/wp-content/uploads/2021/10/ECB3CDF8-30A8-4174-BC97-2B925C2EAA20-1.png)
まずは具体的に何が変更になるのかについて見ていくよ◎
〈送金時に必要な入力項目(トラベルルール)〉
・自分の氏名
・住所
・アドレス
・送り先の氏名、受け取る人の氏名
・送金先が取引所の場合はその取引所名
・受け取る人の住所 ←2022年10/1〜でOK
・送金する目的 ←2022年10/1〜でOK
上記について2022年4/1〜導入とはなりますが、
青文字部分については2022年10/1〜の導入となります。
ただし、
下記の画像にも記載のとおり、
自分の口座間での、BTCまたはETHで、10万円に満たない取引や
下記に該当しない取引については、
通知義務がないので「送金時に必要な入力項目」は入力しなくてOKです。
![](https://hwitelip.com/wp-content/uploads/2022/03/509017a17e8e80c3d1cdf7f5b40fe8ac-1024x302.png)
本施行日(不明)以降は、法的に義務が生じますので
上記必要事項の入力全てが必要になります。
今までは不要だったので、面倒な気はしちゃいます🥺
![](https://hwitelip.com/wp-content/uploads/2022/03/2b8d9607694f770561d56fe3058cbf2a-1024x645.jpg)
一番大変なのは取引業者の方かも知れないです😂
取引業者は、
今回のルール変更により、
「要通知取引」に該当する取引による送金があった場合で、
送金の際に通知すべき一定の必要事項のついての情報を提示されなかった場合、
受け入れないという判断(送金を拒否)をしなければならないのですが、
おそらくその機能は働かないと考えられます。
というのも、
「要通知取引」のうち、以下の要件を全て満たす取引についてのみ
通知義務が課せられるとしているからです。
![](https://hwitelip.com/wp-content/uploads/2022/03/509017a17e8e80c3d1cdf7f5b40fe8ac-1-1024x302.png)
つまり、こういうことです。
パターン①
国内取引所A → 国内取引所B へ BTC100万円分の送金
(送付依頼人S) → (受取人S)
【送金時に必要な入力項目(トラベルルール)を通知した場合】
※国内取引所Aから、国内取引所Bへ、送付依頼人と受取人が同一人物の場合の取引です。
この場合、要件を全て満たしているため、通知義務が課せられます。
つまり、送金時に必要な入力項目(トラベルルール)を通知して送金を行うので
国内取引所Bは送金を受け入れます。
そして、受け取り側の取引所は送られてきた情報を保管(保存)しておく必要があります。
パターン②
国内取引所A → 国内取引所B へ BTC100万円分の送金
(送付依頼人S) → (送付依頼人S)
【送金時に必要な入力項目(トラベルルール)を通知しなかった場合】
※パターン①と異なるところは、
【送金時に必要な入力項目(トラベルルール)を通知しなかった場合】という部分のみです。
この場合、本来の目的としては、送金を受け入れる側の国内取引所Bが、
送金を受け付けない(拒否する)としたいのだと思うのですが、
この場合でも国内取引所Bは送金を受け付けることになると考えられます。
なぜかというと、
【送金時に必要な入力項目(トラベルルール)を通知しなかった場合】というのは、
①受取人と送付依頼人が同一である。
②国内の暗号資産交換業者が受取側暗号資産交換業者である。
③送付する暗号資産が BTC または ETH である。
④送付する暗号資産の邦貨換算額が 10 万円を超える額である。
に該当しなかったために、通知義務が課せられないに該当し、
送金時に必要な入力項目(トラベルルール)が不要だったために
通知がなかったと国内取引所のBは判断せざるを得ないからです。
どういうこと言うと、
取引所Aの思考は、
送付依頼人Sさんから例えば他人の?さんに送金する取引だと思う。
なぜなら通知がないから。
取引所Bの思考は、
送付依頼人?さんから受取人Sさんに送金する取引であったと考えますよね。
なぜなら通知がなかったから。
おそらくA取引所は、
B取引所にあるSさんの送金先アドレスが
Sさんのアドレスなのかどうかの判断はつかないはず。
逆にB取引所は、
A取引所にあるSさんの送付元アドレスが
Sさんのアドレスなのかどうかは分からないはずです。
取引業者共通のデータベースがあれば判断はできるとは思いますが、
そもそもそんなデータベースが存在しているのであれば
今回のルール変更はいらないはずです😂
また、気になる点がもう一つあって、
送付先が海外取引所の場合や
プライベートのデジタルウォレット(メタマスクやセーフパルなど)への送金や
ルール変更の規制対象外かもしくはトラベルルールを導入していない国の取引所の場合、
「情報の通知は必要ありませんが、当該移転取引のリスクを個別に評価し、
依頼の諾否を判断しなけれ ばなりません。」
というルールになっているのですが、
送金をを受け付けるかどうかのリスクを個別に判断というのは
何を基準に行うのかがよくわかりません。
(何をもってリスクとするの・・・?)
しかも、メタマスクなどのプライベートのデジタルウォレットへの送金には
今回のルール変更は適用対象外だし、BTCやETH以外には適用対象外となると
抜け穴だらけであまり意味のないルール変更のようにしか思えません🥺
このルールに対する私の理解がおかしいのでしょうか😂😂?
わかる方がいましたら教えていただきたいです!
どなたかわかる方がいらっしゃいましたらコメントいただけたら嬉しいです!!
変更の理由
![](https://hwitelip.com/wp-content/uploads/2021/10/ECB3CDF8-30A8-4174-BC97-2B925C2EAA20-1.png)
今回ルールが変更になった背景も気になるよね!
なんで変更することになったの??
仮想通貨には法定通貨の規制が適用されていないため、
マネーロンダリングに使われたり、
不正なお金の流れとなるのを防ぐ必要があることは
世界的に以前からの課題となっていました。
そこで、
マネーロンダリングやテロリストへの資金供給を防ぐ対策の基準をつくる国際組織である
FATF(金融活動作業部会)が、仮想通貨規制の枠組みを検討し、
2019年6月に「トラベルルール」という枠組みを発表し、要請しました。
この「トラベルルール」とは、
利用者の依頼を受けて暗号資産の送付を行う暗号資産業者は、
送付依頼人と受取人に関する一定の事項(受取人の氏名や使っている取引所の情報など)
を、送付先となる受取人側の暗号資産業者に通知しなければならない。
というルールです。
国際組織のFATFが
各国の規制当局に「トラベルルール」を守るように要請したことから、
日本では2021年3月に金融庁が、
仮想通貨業界に対し2022年4月までに「トラベルルール」実行のための体制を
各取引所に整えさせるよう要請していました。
これにより、
日本の暗号資産業界の自主規制団体である「JVCEA」が
本施行日(不明)より前にその準備段階として自主的に
ルールを導入する流れとなりました。
最近では、
ロシアへの制裁において仮想通貨が抜け道になるという懸念もあることから
日本でも仮想通貨取引所から仮想通貨を送金する際に
受取人の氏名や取引所について報告を義務付けようということになったワケです。
変更による手間やデメリットを回避する方法
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住所とか送金の目的とかいちいち入力したくないぴょん🥺
今回のルール変更は、
現状日本だけのルール変更で、海外取引所はこのような変更は適用されません。
なので、いちいち暗号資産の送金の際に、
自分の名前や住所、送り先の名前や送金目的などの入力をしたくない場合は、
国内取引所を使うのをやめて、
バイナンスやバイビットなどの海外取引所を使用すれば解決
というのが結論です。
国内取引所を通さなくても、クレジットカードで
バイナンス、バイビットなどの海外取引所で直接暗号資産を購入できます。
購入した暗号資産を、
メタマスクやセーフパル等のデジタルウォレットで運用していけば
今までと何も変わりなく済みます😊
それにしても日本は率先して何かを進めていくことはほとんどないのに、
手続きに手間や複雑さを加えることに関しては率先して進めていくのが好きですよね😅
そもそも暗号資産のビットコインは、
中央主権の干渉や規制、支配からの影響を受けないことを目的として開発された
という経緯があるのに、皮肉なものですよね😂
とはいえ今回のルール変更によって、
国内で横暴している詐欺業者が減るというメリットはあるので
そういった安全面を期待している人にとっては良いこともあるのだと思います。
ただ、これは現状は日本だけで適用されるルールなので
海外の詐欺はこれまで通りですので認識違いをしないように注意しましょう😊
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