2021年は「メタバース」というフレーズが飛びかってますよね。
メタバースは Facebook が “Meta” に社名変更したこともあり、
一気に注目度が高まっています。
メタバースの関連市場は2020年で約5兆5千億円(476.9億米ドル)とみられていますが、
2028年には100兆円規模(8289.5億米ドル)へ拡大するといわれています。
「メタバース」という新しい時代に移行しつつありますが、
今、メタバースの世界は2つのジャンルがあるように感じます。
サンドボックスなどのようにカートゥン系のポップなメタバースと、
ブラックトピアやエバードームなどの3Dスキャンを使ったリアルなメタバースです。
この2つのジャンルは今後、
どちらが覇権を握るのでしょうか?
両方が並行して成長し共存していくのでしょうか?
✍️この記事の要点 ・「メタバース」に存在する2つのジャンルがわかる ・2つのジャンルのうちどちらが「メタバース」の覇権を握るのかを考察する
メタバースとは(超簡単に)
メタバースとは、メタ(超)とユニバース(宇宙)を合わせた造語で、
インターネット上に構築された3DCGの仮想空間のことです。
ユーザーは、アバターをつくってその空間に入り込むことで、
他のユーザーとのコミュニケーションを楽しんだり、
メタバース内のコンテンツで遊んだりすることができます。
仮想空間の中で現実に近い自由な交流や経済活動などができるものが多いです。
仮想空間「メタバース」に存在する2つのジャンル
①ポップなメタバース : The Sandbox、Decentraland ②リアルなメタバース : BLOKTOPIA、EVERDOME
ポップなメタバース : The Sandbox、Decentraland
こちらに分類される特徴として、
任天堂系の、よりゲーム的な感じで、
ゲーム要素が強いという点が挙げられます。
ゲームではありますが、
ブロックチェーン上の仮想空間に展開される土地やキャラクター、
アイテムなどをNFTマーケットプレイスで売買できたり、
土地(LAND)を貸し出すことで不動産収入を得ることができます。
サンドボックスとディセントラランドは
アバターがブロックが組み合わさったようなグラフィックデザインを使用していたり、
アニメっぽいタッチのグラフィックデザインのような
ポップでリアリティが低いアバターであるという点で同じジャンルにくくられます。
具体的にどんなものがあるかみていきましょう。
The Sandbox
主な特徴
・イーサリアムブロックチェーンを活用したNFTゲーム ・ゲーム内で購入した土地や作成したアイテムをNFTマーケットプレイスに出品することができる ・自作のゲームやジオラマを作成しメタバース内で有料で提供することができる
The Sandboxは、「メタバース」と呼ばれる仮想空間内でキャラクターを操作して遊ぶゲームです。
具体的には、「メタバース」と呼ばれる仮想空間内に自身のキャラクターを投影し、その中で謎解きやアイテム収集をするなど自由に行動していきます。
ユーザーは無料ツールを使用して、ゲーム内で利用可能なキャラクターやアイテムを作成することができます。
さらに、ユーザーは無料ツールを使用することで、キャラクターやアイテムのほかに3Dゲームを自作することができます。
The Sandboxは遊んで楽しむ以外にも、次の3つの方法でお金を稼ぐことができます。
①ゲームをプレイするうえで必要不可欠なLANDを貸し出し不動産収入を得る
②自身で作成したNFTをゲーム内やNFTマーケットプレイスに出品し収入を得る
③自作のゲームやジオラマを作成しメタバース内で有料で提供することができるため、ゲームやジオラマを1つ作成するだけで半永久的に収入を得ることが可能
Decentraland
主な特徴
・イーサリアムブロックチェーン技術を活用したVR空間 ・土地などのNFTをNFTマーケットプレイスで売買できる ・他のNFTゲームとNFTを相互利用できる
Decentraland内の仮想空間でゲームをしたり、アイテムやコンテンツを作成し、売買することが可能です。
ブロックチェーン技術を活用することによってVR空間内の土地や建物、アバターなどあらゆるものがNFTでつくられています。
ユーザーがVR空間の中で、新たなNFTのアイテムやコンテンツを創り出すこともできます。
NFTであるDecentraland上の土地やアイテムは、Decentraland内のNFTマーケット上で独自トークンのMANAを用いて売買ができます。
また、「Open Sea」などの外部のNFTマーケットに出品も可能で、イーサリアムという仮想通貨で売買して収益化することも可能です。
LANDの所有者はLANDを利用してアイテムやコンテンツを作り、収益化することもできるという仕組みです。
リアルなメタバース : BLOKTOPIA、EVERDOME
対してこちらに分類される特徴としては、
現実世界を3Dスキャンした、よりリアルな現実をバーチャルで体感できるという点です。
使用するアバターも、
基本的には自分と全く異なるエルフとか化け物系、アニメ系などのアバターは使いません。
使用するアバターは、超高性能カメラで自分を3Dスキャンた自分のコピー。
自分のコピーが「メタバース」の世界に入っていきます。
BLOKTOPIAやEVERDOMEはゲームというよりは、
空間そのものといった方が適切かもしれません。
BLOKTOPIA
主な特徴
・全21階建ての超高層ビル型メタバース(仮想空間) →ブロックトピアは、21階の高層ビルという設定から始まっています。 超高層ビルは、2100万BTCの総供給量にちなんで21の異なるレベルがあり、PolygonやAvalancheなどの他のコンテンツクリエーターが入居する予定です。 イーサの上位互換と言って良いPolygonやAvalancheのコンテンツクリエイターが参入していることは今後の期待値が非常に高いと言えます! ・フロアには様々なゾーンを配置 →取引所、カジノ、広告、不動産、ゲーミングスペース、ネットワーキングスペースやインフルエンサーゾーンなど、様々な場所が用意されています。 ・不動産の売買・賃貸、NFTの売買、広告の掲載等で利益を得ることが可能 →各フロアのテナントはすべてNFT化されています。 BLOKを使用し、不動産の売買や賃貸、アート作品の売買、ゲームのプレイ、自分の所有する土地で広告を打ち出すことでの広告費などを稼ぐことができます。 また、土地の賃貸を行えば、借りた人はそこで広告を打ち出すことができ、クリエイターであればデジタルアートなどを売ることも可能です。 このように現実世界と変わらないというのが特徴ですね!
ブラックトピアがスゴいのは、
実際にBinance(バイナンス)やKuCoin(クーコイン)といった大手取引所がブロックトピア内にテナントを設置しているということです。
さらにイーサリアムキラーとして期待を集めている『Solana』もブロックトピア内にバーチャル本社を設立するという発表をしています。
現代の世界にも似ているような雰囲気に加えて、先進的な世界が融合されてどうしてもワクワクしちゃいます!
EVERDOME
主な特徴
・最大の特徴は3Dスキャナーという超高繊細なカメラを使って自分自身のアバターやNFTを作成できることです。 あらゆる業界や市場で使用できるようにすることを目的にしていて、 たとえば、自分自身のアバターをゲームで使用できたり、自分の作品をデジタル美術館で使ったり、医療で使われたりなど、使用用途は無限大となっています。 ・スキャナーは当面、戦略的で都市化された場所に設置される予定 →東京にも配置予定です!! スキャンにかかる料金は200ドル(約20000円)分のトークンの支払い予定となっているようです。 ※すべての取引、ロイヤリティ、支払いはHEROトークンで行われます。 ちなみに3Dスキャナーで使用している最高のソニーのカメラ! ・ビジネスモデル →超高解像度のメタスキャンを使ってNFTを生成し、個人のアバターやアートなどの3DモデルをMetaheroのマーケットプレイスやセカンダリーマーケットで販売・取引することで、ローリングロイヤリティを得ることが可能になります。
EVERDOMEを手掛けるMetaheroは巨大スキャナーによるスキャンで自分自身の超リアルなアバターを作り出せる技術を持っています。
個人的には、ポップなキャラクター系や化け物系のアバターよりも、超リアルでまるで自分の分身がメタバース空間内を歩き回っている方がワクワしちゃいます!
みなさんはどっち派ですか??
どちらかが覇権を握るのか、もしくは共存か
メタバースの世界で経済活動が活発になれば金銭が絡んできます。
金銭のやり取りが発生すれば、
覇権争いが発生し、人気を獲得したどちらかに統一されていくと思います。
人気競争で負けた方は廃れて価値が減っていくことは避けられないですよね。
ではどちらが人気を獲得するのか。
ポップ系とリアル系だと、
②の「リアルなメタバース」の方が人気を獲得する可能性が高いように感じます。
興味を示す層がリアル系の方が年齢層も高く、
メタバースの中で経済活動を動かす資金力がある金持層も多いと考えられるからです。
現在はゲーム要素の強いポップなメタバースも人気がありますが、
最後には現実とほぼ変わらないような映像のものが勝ち残っていくと思われるため、
映像クオリティの高いブロックトピアやエバードームは、
メタバース関連通貨の中でもかなり今後に期待できると言えます。
しかも、NFTトレードやアートイベントとの相性もよく、
仮想通貨の流動性も高まることが予想できます。
なにより、現実では離れた場所にいる仲間が
本物そっくりの3Dアバターとして目の前に現れて会話が出来る、
という次世代のSNSとして新しいコミュニケーションの形として定着するでしょ!
と思いませんか??
一部のゲーマー以外は、
②の「リアルなメタバース」の方が興味があるんじゃないかな
というのが現時点での結論です。
みなさんはどちらがお好みですか?
過去に学ぶ「Second Life」の失敗
第1次メタバースブーム:2005年 Second Life
メタバースという概念は1990年代からあり、
おそらく世界で最初に本格的にメタバースが注目されたのは
2000年代中盤だったのではないでしょうか。
それが、2005年頃に起こった「メタバース的」な
仮想世界サービスの先駆けと言えるSecond Lifeのブームです。
今から15年以上も前に「メタバース」が注目されていたんです。
当時一世を風靡したSecond Lifeはどうなったのでしょうか?
Second Lifeは2007年が人気のピークで、
その後は、グラフィックの不具合や接続速度の低さに加え、
フェイスブックなどのSNSの出現によりユーザー数は減少していきました。
Second Life失敗の最大の理由は、「過疎りやすい構造」と言われています。
Second Lifeでは1つのワールド(シムと呼ぶ)に最大50人しか入れませんでした。
さらに、ユーザーが自由に空間が作れたので
ユーザーがそれぞれの空間で孤立する構造になっていました。
加えて、同時刻にユーザーたちが集まる仕組みもなかったことから、
(アバター)密度が低くなりがちで、
延々と仮想世界を目的やアテもなくさまようことに
長期間多くの人々の興味を維持させておくことが困難だったからからと考えられます。
現在においても仮想空間「メタバース」はまだまだ開発段階です。
一部の情報感度が高いマニアや金持ちたちが遊んでいる状況なので
仮想空間の土地やNFTがめちゃくちゃ高値で取引されてる!コワい!!
普通の人じゃ手が出せない。。
と思っている人も多いと思います。
重要なのは、
「この先、確実に来る世界」を先に学んでおくということが重要なんです。
できれば、学びながら
可能な限り早い段階で参入し、先行者利益を獲得していくというのが最高です◎
そして現在、
セカンドライフを衰退させた人物のひとりであり、
フェイスブック創業者で、”Meta” に社名を変更した
マーク・ザッカーバーグが「メタバース」を実現しようとしています。
「Second Life」の失敗をどう乗り越えるのか🥺
面白くなりそうですね◎
コメント