世界で初めて、
国として、仮想通貨のビットコインを法定通貨に採用したとして騒がれていますね!
採用したのは、中米エルサルバドル。
エルサルバドル議会は6月9日に、仮想通貨のビットコインを法定通貨とする法案を可決しており、
90日後に法制化される予定です。
国会の発表によると、84票のうち62票が法案に賛成だったとのこと。
エルサルバドルは2001年から、
経済の安定化などを目的に米ドルを法定通貨としていましたが、
90日後には、米ドルに加えてビットコインも法定通貨となる見通しということになります。
これを受けてビットコインは急騰し、
13%程度上昇して日本円でも400万円を回復してきました。
中米エルサルバドルという国は、
人口640万人ほどの最貧国の一つ。
90年代まで10年以上続いた内戦の影響もあって産業がとぼしいうえに、
大土地所有制が残っており格差が大きい国です。
そのため豊かな暮らしを求めて米国などへの移る人々も多く、
移民先から本国の家族に向けた送金が国内総生産の2割を占めるそうです。
さらに国民の7割が銀行口座を持っていないとされています。
国民の生活は海外からの送金に頼っている部分が多いため、
今回米ドルと併せてビットコインを法定通貨とすることで、
金融包摂の実現と、海外からの送金コストの引き下げを狙うのが目的のようです。
また、ビットコインを法定通貨にすることで
「公式の経済活動の外に置かれた人たちを取り込むことができる」とブケレ大統領は主張しています。
すべての人が金融サービスを利用できるようにする「金融包摂」は、
貧困の削減や所得格差の是正にも重要だとされていて、
国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」でも掲げられています。
さらに、ブケレ大統領は、ビットコインを使えば、
金融機関に送金手数料を支払わなくて済むため、
海外からの送金に頼っている貧困層の海外送金の受取額も増えると考えているようです。
一方で野党では、ビットコインの法定通貨採用について
「価格変動が大きすぎて一瞬で価値がなくなる恐れがあり、
深刻な状況を引き起こしかねない」と批判をあげている声もあるようです。
過去にも、仮想通貨の利用に関して、
南米ベネズエラでハイパーインフレによって法定通貨「ボリバル」の価値が暴落したことから、
市民の間で米ドルのほか、仮想通貨であるビットコインの利用者が急増するという背景がありました。
壮大で面白い社会実験ではあると思いますが、
現段階では先進国であれば、法定通貨として取り入れることはこの先あるとしてもまだ到底あり得ないことだと思います。
自国通貨の信用がなく、インフレが行き過ぎていたり、
自国で国民の生活が成り立たないなどの経済的な問題が多すぎて
政府が匙を投げてしまっている国が取り入れる策なのかなと思ってしまいました。
とはいえ、ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨は私自身保有していますし、
「仮想通貨は今やれっきとした資産」としての地位を築いていることも確かです。
法定通貨として採用してどうなるかの動向を、
外から観察するのは興味がありますが、
私の住む国で実験が行われるとなったら正直嫌です。
ですが、今後の動向は非常に気になりますので見守っていきたいと思います!
最後までお読みいただきありがとうございました◎
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