今月の1日1冊チャレンジは、本書で5冊目です。
いつになったら1日1冊読めるようになるのか。。
今回は、「GRITやり抜く力〜人生のあらゆる成功を決める『究極の能力』を身につける〜
/アンジェラ・ダックワース著」を読んでの要約と
特に私が印象に残った内容について紹介します。
ちなみにですが、
私が人生で一番手に入れたいものは「やり抜く力」です。
才能とスキルは別もの
「2倍の才能」があっても「1/2の努力」では負ける。
出所:GRITやり抜く力〜人生のあらゆる成功を決める『究極の能力』を身につける〜/アンジェラ・ダックワース著
私の計算がほぼ正しければ、才能が人の2倍あっても人の半分しか努力しない人は、
たとえスキルの面では互角であろうと、長期間の成果を比較した場合には、
努力家タイプの人に圧倒的な差をつけられてしまうだろう。
生まれつき持ちあわせていた「才能」と、
ひたすら何百時間も何千時間もかけて身につけた「スキル」。
努力をしなければ、たとえ才能があっても宝の持ち腐れです。
努力をしなければ、もっと上達するはずのスキルもそこで頭打ちです。
努力によって初めて才能はスキルになり、
努力によってスキルが生かされ、成果を生み出すことができるんです。
「動機の持続性」が決定的に違う
あなたにはどれくらい「やり抜く力」がありますか?
偉大な人と普通の人の決定的な違いは、「動機の持続性」なのだそうです。
「動機の持続性」が何で測れるかというと2つあります。
それは、「情熱」と「粘り強さ」です。
動機の持続性は、4つの指標として表すことができ、
最初の2つが「情熱」をはかる指標、
後の2つが「粘り強さ」をはかる指標となります。
〈情熱〉 ①遠くの目標を視野に入れて努力している(その日暮らしとは正反対の態度)。 晩年への備えを怠らない。 明確な目標に向かって努力している。 ②いったん取り組んだことは気まぐれにやめない。 気分転換に目新しさを求めて新しいものに飛びつかない。
〈粘り強さ〉 ③いったん目標を決めたら守り抜こうと心に誓っている。 ④障害にぶつかっても、あきらめずに取り組む。
知能レベルは最高ではなくても、最大限の粘り強さを発揮して努力する人は、
出所:GRITやり抜く力〜人生のあらゆる成功を決める『究極の能力』を身につける〜/アンジェラ・ダックワース著
知能レベルが最高に高くてもあまり努力しない人より、はるかに偉大な功績を収める。
情熱に従って生きよ
人は、自分が面白いと思っていることでなければ、
辛抱強く努力を続けることはできません。ただ、好きだからといって、上達できるとは限らない。
努力をしない限り、上達するはずがないのだ。
だから多くの人は、好きなことをやっていても全然うまくならない。自分の興味があることを掘り下げるにしても、
出所:GRITやり抜く力〜人生のあらゆる成功を決める『究極の能力』を身につける〜/アンジェラ・ダックワース
練習に励み、研究を怠らず、つねに学ぶなど、やるべきことは山ほどある。
だからこそ言っておきたいのは、
好きでもないことは、なおさらうまくなれるはずがないということだ。
ポイントはとにかく、
「必死に努力する以前に、まずは楽しむことが大事」ということ。
「意図的な練習」かけた時間よりどう練習するかがカギ
「やり抜く力」は伸ばせますが、
やってもムダな方法と、やっただけ成果の出る方法があります。
成功する練習として「カイゼン」がポイントのようです。
日本人は馴染みの深い言葉かと思いますが、
カイゼン(改善)とは、頭打ち状態に陥らないための取り組みを意味します。
文字通どおりに訳せば、「継続的な改良」という意味です。
「カイゼン」は一時期、きわめて効率的な日本の製造業を支える基本原則として
世界のビジネス文化にも大きな影響を与えていました。
メガ成功者である、「やり抜く力」の鉄人たちの誰もが、
「カイゼン」を行なっていることがわかっています。
ひとり残らず、全員です。
つまり、
つねにもっとうまくなりたい、という強い意欲を持っているということです。
自己満足とは正反対。これはポジティブな心理です。
過去への不満ではなく、さらに成長したいという前向きな思いが
原動力となっているんです。
エリクソンの研究で、もっとも重要な洞察は、
エキスパートたちの練習時間が並外れて多いことではなく、
練習のしかたが、他とは一線を画するという点です。
それが、「意図的な練習」です。
エキスパートたちは、「3つの流れ」で「意図的な練習」をしています。
1.ある一点に的を絞って、高めの目標を設定する 2.しっかりと集中して、努力を惜しまずに、高めの目標の達成を目指す 3.改善すべき点がわかったあとは、うまくできるまで何度でも繰り返し練習する
「1.」の段階で、エキスパートたちは、
すでに得意なところをさらにのばすのではなく、具体的な弱点の克服に努めます。
「2.」の段階では、
エキスパートたちは特に、テクニックを磨くためにひとりで練習します。
ひとりで練習する時間が多い人ほど、スキルの上達が早いことがわかっています。
さらに、エキスパートたちは、
自分のパフォーマンスが終わるとすぐ、熱心にフィードバックを求めます。
つまり、
うまくできた部分よりもうまくできなかった部分を克服したいと考えているのです。
フィードバックがわかり、改善すべき点がわかったあとは「3.」の段階です。
ミスなしで完璧にできるまで練習を繰り返します。
「意図的な練習」を行うことに意味があります。
ただ何時間も猛練習をして、
自分を極度の疲労に追い込めばいいってものではないことを忘れてはいけません。
「1年以上継続」「進歩」を経験した人が成功する
米国陸軍士官学校(ウエストポイント)への入学を許可されるのは、
並外れた選ばれし者たちです。
大学進学適性試験で高得点はもちろん、連邦議会議員や上院議員、
もしくは米国副大統領の推薦状が必要です。
もちろん、ランニングや腕立て伏せ、腹筋、懸垂など、
体力測定の各項目で高得点を上げる必要があるのはいうまでもありません。
とんでもない努力の上、入学した選ばれし強者たちが
入りたくて入ったウエストポイントの訓練に耐えられず次々とやめてしまうんだそうです。
それも、もっとも「有望」なはずの人が次々とやめていくんだそうです。
すなわち、SATやACT(ともに大学進学適性試験)のスコア、
高校での成績順位、リーダーとしての資質の評価、体力測定のスコアの加重平均
の総合評価スコアが良いものが次々と脱落してしまうんだそうです。
「才能があっても、やり抜く力があるとは限らない」というのは驚くべきことです。
でもそれは、
「学力、体力、適正」の違いは問題にならないということ。
「絶対にあきらめない!」というマインドが重要で、
挫折した後の「継続」が極めて重要だということ。
そして、その「継続する力」「やり抜く力」は伸ばせるということ。
「青年期に何らかの活動を最後までやり通すことは、
やり抜く力を要するとともに、やり抜く力を鍛えることにもなる」
と本書で著者が明言しています。
ここで注目すべき点は、
「どんな活動に打ち込んだか」ではないということです。
重要なのは、
やろうと決めたことを、1年たってもやめずに翌年も続け、
そのあいだに何らかの進歩を遂げることだということを忘れてはいけません。
冒頭で漏らしたとおり、
私が手に入れたくてたまらなかったもの、
それが「やり抜く力」で、
それこそが「才能」なんじゃないかと思っていました。
が、本書を読んで知ることができました。
「やり抜く力」はスキルであって、
スキルは努力でいくらでも伸ばすことが可能なんですね。
それなら、
「意図的な練習」を習慣にして
「やり抜く力」を育てていこうと思います!
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