【無意識の整え方】無意識は意識よりも先に反応している

1日1冊読書

あなたは意識と無意識のどちらが行動を決めていると思いますか?
今回は、無意識の整え方 人生が変わる! [ 前野隆司 ]という本で
強く印象に残ったエキスを紹介させていただきたいと思います!

驚くことに、無意識の方が意識よりも先に反応していることが明らかになっています。
人間が指を動かそうとするとき、脳にある「動かそう」と意図する働き(意識)と、
筋肉を動かせと脳が指令する随意運動野(無意識)の働きを比べて、
実際に指が動くタイミングを計測する実験があります。
実験の結果、
筋肉を動かすための運動神経の指令(無意識)は、
心が「動かそう」と意図する脳の活動(意識)よりも
0.35秒も先だということが明らかになったのだそうです。

一般的なイメージとしては、
意識が先に「動かそう」として
それにしたがって運動の指令(無意識)が出ることで、指が動くと思いますよね。
ところが実際は逆だという結果が出たのです。
何かの間違いでは?と思えますし、さまざまな研究者達もやはり何かの間違いでは?と
受け入れ難い結果だったようで、この研究は何度もいろんな研究者によって行われていて
そのたびにいずれも同じ結果が得られているそうです。

つまり、私たちの行動を本当に決めているのは脳の無意識であり、
意識はその決定を約0.35秒後に受け取って
「自分が決めた」と記憶(エピソード記憶)しているだけではないか、というのです。
なんなら、
「二人の写真を見せられた人が、どちらが好きかを意識的に決定するよりも前に、
すでに無意識的な決定はなされている」なんだとか。

脳神経科学においても、
「歩行などの動作や言語の多くが小脳による無意識的な制御に基づいていること」や
「身体を動かそうとする自由意志を私たちが意識するよりもサブミリ秒前に、
無意識下の決定はすでに下されていること」など、多くの研究で明らかにされています。
マーケティングやモチベーションの分野でも、無意識の重要性が指摘されています。

面白いですけどびっくりですよね。
私たちが意識的に「判断した」と思っていることは無意識的に先に反応していて
無意識的に反応した結果を意識が判断した(自分が決めた)と記憶しているだけかもしれないなんて。
それは無意識を整えるべきだし整えたいという結論になりますよね。

本書では具体的に「無意識を整える方法」をピックアップしてくれています。

合気道的無意識の整え方

  • 無意識に入るまで「型」を繰り返し稽古する
  • プラスの言葉を使い、プラスの記録をつける
  • 不安を感じたら、フッと息を吹いてマイナスの観念を吹き飛ばす
  • 心と体をひとつに用いる「心身一如」を心がける
  • 自然で安定した姿勢を理解し、実践する
  • 臍下の一点に心を静め、深くて静かな呼吸をおこなう
  • 「集中」はするが「執着」はしない

仏教的無意識の整え方

  • 念仏を称える。コーリングを聞く
  • 自分の存在を「ご縁」で成り立っていると認識する
  • 感情を手放し「◯◯の感情が湧いてきたようだねぇ」と客観視する
  • 毎朝、「今日が人生最後の日だったら何をするか」と考える
  • 呼吸や身体感覚に意識を向け、「今、ここ」にいるようにする
  • 必要最小限のものだけを持ち、シンプルに過ごす
  • 掃除をしたりものをあるべき場所に置いたりして環境を整える
  • 真剣であっても深刻になり過ぎず「これでいいのだ」と思う

森(自然)的無意識の整え方

  • 委ね、手放し、まかせる
  • ゆっくり歩き、ゆっくり話し、考えずに感じる
  • わかろうとし過ぎず、わからないままにしておく
  • 漠然とした思いつきに名前をつけ、忘れないようにする
  • 一点を注視するのではなく、ワイドアングルビューで視る
  • 「森だったらどうするだろうか」と考えてみる
  • 森に行く

医者的無意識の整え方

  • 子どもの頃に考えていた根源的な問いを思い出してみる
  • 古来の伝統や学問に親しみ、その本質を再発見してみる
  • 美や芸術に触れ、道を究め、人間性を深める
  • 「みずから」と「おのずから」のあわいを感じてみる
  • 宇宙の視点と顕微鏡の視点を行き来してみる
  • 自分の体や心と対話してみる
  • 自然と触れ、自分がその一部であることを感じてみる

ちなみにですが、本書でも触れられていて印象に残っていることがあって
さかなクンが「いじめられている君へ」という内容を書いた記事があります。
ナジメという魚は海にいるときはいじめなんてしない。
だけど、狭い水槽に入れると、必ずいじめるナジメといじめられるナジメに分かれてしまう。
じゃあいじめるナジメ、いじめられるナジメを水槽から出したらどうなるか。
すると、また別のいじめるナジメといじめられるナジメが出てきてしまうというんです。
つまり、狭い水槽に閉じ込めると必ずいじめは起きる。
だから広い海に勇気を持って出ていきましょうっていう話なんです。

最後までお読みいただきましてありがとうございました◎
「無意識の整え方」について興味を持っていただけましたら本書を実際にお読みいただけたらと思います。
無意識を整えるためのポイントとして、
対談形式で4人の興味深いマインドを知ることができて面白いのでおすすめです!

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