【サピエンス全史(上)】認知革命=虚構

1日1冊読書

1日1冊チャレンジで今日はサピエンス全史(上) 文明の構造と人類の幸福 [ ユヴァル・ノア・ハラリ ]を読みました。

太古の昔に興味がある私にとってめちゃくちゃ面白い本で、食い入るように読んでしまいました。

全世界で1200万部以上売れているとんでもないベストセラー本ですので、

私たちホモ・サピエンスの起源について少しでも興味がある方でしたら読んで損はないです。

あまりにも面白かったのでかいつまんで内容を紹介したいと思います。

そもそもよく教科書で見かけた、ヒトの進化の過程として描かれている

猿からだんだん中腰になってシャキッと二足歩行になっていく進化の流れを

描くアレ(猿人→ホモ・エルガステル→ホモ・エレクトス→ネアンデルタール人→我々)は誤りなんだそうです。

(この記事の画像にしている写真のあれです)

本当のところは、

この世界にはもともといくつかの人類種が同時に存在していて、

最終的に人類は私たちの種以外は滅び、私たちの種だけが生き延びたというのが真実なんだそうです。

ことによると、私たちの種が他の人類種を滅し食物連鎖の頂点に君臨したという話。

これが罪なのか、自然の摂理なのかはおいておくとして。

200万年前から1万年前頃までいくつかの人類種が同時に存在(10万年前の地球には少なくとも6種類が暮らしていた)

していて、種によって多くの違いも見られたものの、

その全てに共通する特徴として

巨大な脳を持っていたことが決定的な特徴となっていました。

他の動物と比べて巨大な脳については、今日では私たちの大きな脳は十分元が取れると言えるのですが、

太古の昔200万年もの年月の間にすい石のナイフと尖った棒以外には成果をほとんど残せなかった人類が

どうして巨大な脳の進化を選んだのか、今も答えはわからないそう。

さらに、人類の唯一の種として現在生き残っている我々ホモ・サピエンスよりも、

のちにホモ・サピエンスに淘汰されるネアンデルタール人の方が、

筋肉が発達していて大きな脳を持っていたそうです。

それなのになぜ、

強靭で大きな脳を持つネアンデルタール人や他の人類種が絶滅して

ホモ・サピエンスが食物連鎖の頂点とのでしょうか。

その最大のポイントとなったものが比類なき「言語」のおかげだったのではないかと

本書では結論づけています。

言語を駆使して新しい思考と意思疎通の方法が登場したことを、

「認知革命」と言います。

認知革命とは、言語によって始まり、言語は噂話のために発達したんだそう。

噂話は大人数で協力するには実は不可欠で、噂話ができるようになったことで、

誰が信頼できるかについての確かな情報によって、小さな集団が大きな集団へと拡張でき、

最終的に「文明」を築き上げるまで発展できたのではないかと。

食物連鎖の頂点に立ち、文明を築いた最大のポイントは、虚構(フィクション)を作ることができたから。

サバンナのモンキーは「気をつけろ!ライオンだ!」と叫ぶことはできます。

だけど、実際には存在しないものについて語ったり、ありえないことを朝飯前に信じられるのはホモ・サピエンスだけ。

さらに、虚構のおかげで単に物事を想像するだけじゃなく、

集団で虚構(フィクション)を共有できるようになったことが最大のポイントのようです。

これによって、国家や法律が当たり前のように信じられていますよね。

そして最も効果的な相互信頼の制度となる「貨幣」が登場してきます。

個人的には、新しい貨幣として近年魅力的な虚構を提供してくれている

“暗号資産”の今後がどうなっていくのかについて

考える判断材料になるような気がして面白かったです。

近々下巻も読んで要約をかいつまんで紹介したいと思います!

ここまでお読みいただきありがとうございました◎

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